広末涼子さん。
その名前を聞いて、多くの人が思い浮かべるのは、90年代に彗星のように現れた清楚な美少女。
けれども、彼女の本当の魅力は“女優”という枠を超えたところにあるのかもしれません。
そう、“母”としての広末涼子さん。
彼女には、3人の子供がいます。
結婚、出産、離婚、そして再婚を経て、3人の子供を育て上げてきたその歩みは、決して平坦ではありませんでした。華やかなスポットライトの裏で、彼女は一人の女性として、一人の母として、人生と真っ直ぐに向き合ってきたのです。
今回は、広末涼子さんの「母」としての姿を、3人の子供たちとの関係を軸に、丁寧に紐解いていきます。
長男は2004年生まれ。若くして母になった23歳の決断
最初の子供である長男は、2004年4月10日に誕生しました。
広末さんが23歳のときの出産でした。お相手は、当時人気のファッションデザイナーでモデルの岡沢高宏さん。結婚を発表したのは2003年12月。当時は人気絶頂の広末さんの“できちゃった婚”に世間が驚き、一躍注目の的となりました。
芸能活動を一時セーブし、母としての道を選んだ広末さん。
当時の心境を語る場面は少ないものの、夜泣きで寝不足でも母乳を与え続けた姿や、「普通の母」として子育てに全力を注いでいた様子も語っています。家庭での彼女は、華やかなテレビ画面の中の女優ではなく、素顔のままの母だったのです。
長男はその後、私立の学校に通い、広末さんの意思で中学卒業後に海外留学を経験したとも言われています。芸能人の子供でありながら、ごく普通の教育環境で育てられていたことも、彼女の子育てに対する一貫した姿勢を感じさせます。
2008年、岡沢高宏さんとは離婚。
長男がまだ4歳という幼さだったこともあり、母一人での子育ては決して楽ではなかったはずです。それでも広末さんは、仕事に復帰しながら、長男との時間を何よりも大切に過ごしていました。
再婚後に授かった次男と長女。再び母としての時間が始まる
2010年、広末さんは再婚を発表します。お相手は、キャンドルアーティストとして活躍するキャンドル・ジュンさん。震災復興支援など社会活動にも力を入れていた彼との再婚は、多くのファンに歓迎されました。
そして2011年、次男が誕生。
2015年には長女も生まれ、広末さんは3人の子供の母になりました。
インプット情報によると、この時期も広末さんは徹底して家庭中心の生活を送っていたことが読み取れます。たとえば、夜中の授乳も、どんなに仕事が忙しくても自分で行っていたこと。撮影の合間には搾乳をし、子供の元へ急いで帰宅するなど、母としての責任を一切他人任せにしなかったエピソードには胸を打たれます。
子供たちの学校行事にも積極的に参加し、「母親としてごく当たり前のことをする」ことに、彼女は並々ならぬ思いを持っていました。
次男は2025年現在14歳、長女は9歳。ともに私立の学校に通いながら成長しており、広末さんは今もその成長を見守り続けています。
「母親として、普通であること」を貫いた広末涼子
華やかな芸能界で生きていながら、広末さんは決して子育てを“特別扱い”していませんでした。
夜泣き、発熱、朝食づくり、送り迎え、洗濯、宿題……。
それらすべてを「仕事の合間に、できる限り自分でやる」。そう決めていたといいます。
特に印象的なのは、「たとえ寝不足でも、朝ごはんだけは絶対に自分で作るようにしていた」というエピソード。テレビや映画で見せる“完璧な女優”の顔とは違い、そこには一人の人間としての、深い愛情が宿っていました。
また、広末さんは子供たちに対し、“芸能人の子供”という立場に甘んじさせず、ごく自然な環境で育てることを大切にしていました。子供の人格を尊重し、「一人の人間として向き合う」という信念が、彼女の子育てには一貫して流れていたのです。
2023年の離婚と、新たな覚悟
2023年、広末さんはキャンドル・ジュンさんとの離婚を発表。
当時の報道では、不倫疑惑なども取り沙汰されましたが、彼女は毅然とした姿勢で対応し、「子供たちを守るために私は戦う覚悟がある」と語ったその言葉には、強い決意がにじんでいました。
現在も3人の子供たちは、彼女のもとで成長を続けています。
長男はすでに成人し、それぞれの道を歩み始め、次男と長女も思春期へと差し掛かる時期。
彼らの人生の傍には、いつも“母・広末涼子”が寄り添っています。
子供たちを育ててきた20年間が、女優・広末涼子を強くした
広末涼子さんには、3人の子供がいます。
それぞれ違う父親のもとに生まれた3人の命を、彼女は愛情と責任を持って育ててきました。
決して順風満帆とはいえなかった人生。
それでも彼女は、女優である前に、母であることを選び続けました。
そして、その20年の積み重ねが、今の広末涼子さんを形作っています。
私たちがスクリーンで見る彼女の演技の中には、3人の子供たちと過ごした日々、母として流した涙、そして何よりも深く、静かで強い“愛”が息づいているのです。
